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腹びれイルカ(はらびれイルカ、生年不明 - 2013年4月4日、 four-finned dolphin)は、“第4のひれ”(腹びれ)をもつメスのハンドウイルカ。愛称は「はるか」。通称“腹びれイルカ”。日本の太地(Taiji)で発見された。世界で唯一、生体が飼育され、鯨類の進化を解き明かすものとして、「はるか研究プロジェクト」により研究される。 == 発見 == 太地町立くじらの博物館(林克紀館長)は、2006年11月4日夜、胸びれ、背びれ、尾びれとは別に生殖器の脇に第4のひれ(腹びれ)を持つ極めて珍しいハンドウイルカ1頭が見つかったと発表した〔イルカ:腹びれ見つかる…陸上生活、足の痕跡−今日の話題 2006年11月4日20時39分(最終更新時間11月4日22時28分) MSN毎日インタラクティブ 毎日新聞 記・神門稔 2013-4-16閲覧 (cache)〕〔asahi.com:第4のひれ持つイルカ発見 退化したはずの後ろ脚? - サイエンス 2006年11月04日 『asahi.com』 朝日新聞社 2013-4-16閲覧 (cache)〕。 そのイルカは、生殖器と肛門(こうもん)の間に、手のひら大の1対の腹びれがあったのである〔。 この発見について、日本鯨類研究所の顧問で、くじらの博物館の名誉館長の大隅清治は、記者会見で次のように述べた〔。 クジラ類は、受精後間もない時期に前後4本の脚を持つが、成長とともに前脚は胸びれになり、後ろ脚はなくなる〔。また、クジラ類の祖先が水中生活を始めたあと、前脚が胸びれに変化し、後脚は退化して消失したが、この腹びれは遺伝子の突然変異で後ろ足だけが先祖返りしたものと考えられ、生きて捕獲されたのは非常に珍しく、学術的にも貴重である〔。 イルカのひれは通常3種類しかなく、大隅名誉館長は「第4のひれを持つ鯨類が見つかったのは世界初」、「これまでも後ろ脚が退化した「後肢突起」と呼ばれる部位を持つクジラやイルカは数例見つかっているが、完全なひれを持つものは今回が初めて」と述べている〔。また、大隅名誉館長は、「21世紀の学会の大ニュースだ」と興奮気味に話し〔「腹びれ」持つイルカ発見 研究プロジェクト立ち上げへ 先祖返りか 太地町で 2006年11月7日付 『南紀州ウェブプレス』 南紀州新聞社 2013-4-16閲覧〕、「発見されたバンドウイルカの腹びれは、今から3000 - 5500万年前の始新世(ししんせい)にいたムカシクジラの時代を再現するものではないか」と推測し〔、また、「水生の哺乳(ほにゅう)類の進化過程を明らかに出来る可能性もある」と期待した〔。 大隅名誉館長は、イルカが落ち着いたら、腹びれをレントゲン撮影して構造を詳細に調査する意向を示し、「遺伝子チームを組織してどの遺伝子が突然変異したのか調べ、進化の歴史(の解明)に役立てたい。繁殖させることが重要。イルカの行動学研究チームなども必要になってくる」と話し〔、専門の研究プロジェクトを作ったり、繁殖を目指したり〔、また、一般公開を目指して慎重に飼育するという方向性を示した〔。大隅名誉館長などが、総合的な研究計画を策定している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「腹びれイルカ (はるか)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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